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イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、キリスト者としてブログを書いています。

やめたいけれどやめられない

 
 食べること、音楽、眠ること。このブログではここのところ、リフレッシュの手段を追いもとめてきました。まだまだリストを続けることもできそうですが、そろそろ、僕自身にとっての本題に入らなければならないようです。
 
 
 やはり、自分をごまかそうとしても、ごまかしきれるものではありません。本当は、ちょっと気分を変えてすっきりリフレッシュしたいどころの話ではなく、僕は、最近はずっと、ほとんど生きるか死ぬかの苦悩に打ちひしがれつづけていました……。個人的な話にはなってしまいますが、なるべく暗くならないようにしながら、誰にでも通じる哲学の真理にいたることをめざして書いてみることにしますので、もしよろしければお付き合いください。
 
 
 「『悩める哲学徒、眼医者のもとにゆく』というシリーズで、もう泣き言は終わりだ!」と勇んだのもつかの間、僕はふたたび、魂のどん底に落ちこんでしまいました。そこには、さまざまな理由があります。まずは、相変わらずの将来の不安があります。これは、あまり不安に思っても仕方ないと自分でもわかっているとはいえ、どうにも止めようがありません……。
 
 
 「もう、先がない。」道をさまよいつづけたあげく、気がつくと、僕は人生の断崖絶壁にたどり着いていました。そこでは、奈落の底しか見えませんでした……。
 
 
 この不安に比べると、苦しみの度合としてはそれほどではないですが、もう一つの事情があります。これについては、すこし書きにくいですが、このさい告白してしまうことにします。ツイッターではすでに少し書きましたが、前回のシリーズ「日本ホワイト化プロジェクト」は、自分が主張したいことは今でもあまり変わらないとはいえ、僕の力不足が露呈してしまった部分があることは、どうやら否定できないようです……!あまり掘り返したくはないですが、一言でいうと、自分の社会経験のなさが露骨に出てしまったように思います。これについては、ただひたすら反省というほかありません……。このトピックについては、修行して出直すことにします。
 
 
 最後に、しごく強烈な眼精疲労が完全に復活しました。これが最大の苦しみとなって、肉体から心をむしばんでゆきました。「あぁ、もう終わりだ……。」万事休すとは、まさにこのことです。一時期は、本当に自分の人生が終わったと思いました。
 
 
 もっとも、この眼の問題については、三日前の金曜日にDr.Yのもとに行ったときに、「安心したまえ。君の眼には、とくに問題はない!」というありがたい言葉(+三種の薬)をいただいたので、やっと少しだけ安心することができました。どうやら、僕の眼精疲労には、精神的なストレスがとても大きく関わっているようです。幸い、今は精神面でも肉体面でもすこし落ち着いたので、これから数回をかけて、ゆっくり自分の人生を見つめなおしながら哲学してみたいと思います。
 
 
 
 ハイデッガー 被投性
 
 
 
 今週は、マルティン・ハイデッガーの被投性という概念がなまなましく思い出された一週間でした。私たち人間は、望むと望まざるとにかかわらず、この世界のうちに投げこまれたようにして存在しています。「私たちは、自分の意志とは関係なしに、つねにすでに世界のうちに存在してしまっている。」当たり前のことのようにも見えますが、『存在と時間』におけるハイデッガーの分析は、この根源的な事実に正面から光を当てたものとして、とても貴重なものであるといえます。
 
 
 人生がうまくいっているときはまだいいですが、ひとたび悲惨な状況におちいってしまうと、被投性は、私たちに重々しくのしかかってきます。たとえ「もうイヤだ、すべてを投げ出してしまいたい……。」と思ったとしても、私たちには、存在するのを自分でやめることができません。人間には、世界のなかで存在するという重荷を死ぬまで背負いつづけることが逃れようもなく課せられているようです。
 
 
 もちろん、最後のところでは、自殺という手段があるのは事実です。僕も、この一週間はあまりにも辛すぎて、自殺のことが何度か頭をよぎりました……。ただし、この手段はあまりにも怖すぎて、僕には選択することができませんでした。おそらく無用の心配かとは思いますが、この記事を読んでくださっている方も、たとえ現在の自分の状況がどれだけ辛かったとしても、自殺だけはなんとか思いとどまって、どこかに助けを求めてください!命は、無条件に尊いものです!
 
 
 「やめたいけれど、やめられない。」果てしない暗闇が広がっているようにみえますが、まずは現状を認めるところから、何かが見えてくるかもしれません。もう少し、自分の状況について考えつづけてみることにします。