イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

恐竜を見た感想

 
 先週の木曜日に、ひょんなことから『ジュラシック・ワールド』の最新作を見てきたのである。久しぶりにテンション上がった!
 

 「……はぁ。」
 

 ふだん全然映画とか見ないんだけど、三年前にも見たし、『ジュラシック・パーク』シリーズには縁があるのかもしれない。悪者が次々に恐竜たちに食われまくってた!なんというか、あのシリーズはストーリーに温かみもあって、安心して見られるのである。
 

 ていうか、THE・定番というものの強みを思う。正直言って、映画を二時間見てて、予想外なところはほとんど何ひとつなかった。強いて言えば、溶岩が爆発するなか恐竜が爆走しまくってたのがすごかったくらいか? だけど、不思議と見たあとには大変に満足だったのである。僕は、恐竜を見に行った。そして、恐竜を見て心が満たされたのである。
 

 これなのだ。つまり、人間はおそらく、必ずしも目新しいことが必要なわけではない。THE・定番、つまりこれなら間違いないというブレない型に出会った時には、ひとは大変な満足を感じるようにできているのではないか。
 

 昔よりはちょっとはよくなってるんじゃないかとは思うんだけど、僕はまだまだブレるところがたくさんあることは否定できない。色んなことやってても軸は何ひとつブレてないみないなところが欲しいものである。まだまだ時間はかかりそうであるが……。
 
 
 
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 その点、主人公のオーウェンというキャラクターが、とてもカッコよかったのである。THE・頼りになるアメリカの男という感じで、すさまじい安定感がありながらもユーモアも覗かせるという、きわめて魅力的な人物造形であった。カッコよかったなー。憧れるなー。
 

 「……。」
 

 僕もいつかは、そういうすさまじい安定感をもった真の男になりたいのである。日本の哲学界にこの人あり、えっ何その人、いや、なんか荒野でブログを書き続けてる哲学者らしいよ、もはや生身で戦車を倒すシュワルツネッガーばりにタフな人らしい、キャー何その人イケメンなのイケメンなの、みたいな……。
 

 そういう感じで哲学ガールたちの心をわしづかみにせんばかりの大物に、いつかなれないものか。とはいえ、哲学ガールたちの黄色い声が心に鳴り響いてしまうあたり、まだまだ修行不足なのは否めないのである……。
 
 
 
 
 
 
 
 
[筆者の風貌は、「イケメン」と自ら称した場合には多大な非難を覚悟せねばならない類のものであることを付け加えておきます。]