イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

地には平和を

 
 しかしやはり、難しいのはバランスである。クリスマスイブということで、今日はやはり聖書の言葉に耳を傾けておくこととしたい。
 

 「いと高きところには栄光、神にあれ、
地には平和、御心に適う人にあれ。」(『ルカによる福音書』2: 14)
 

 僕にはどうしても、いつか何かどでかいことを成し遂げてみたいという衝動を抑えることができないのである。これはもう、病気みたいなものである。しょうがないから、このブログでうおぉとかキエェとか叫びまくってどうにか折り合いをつけるしかない。
 

 しかし、である。地には平和なのである。大切なのは僕がハイパービッグな哲学者になることではなく、地に本当の平和が訪れることでなくてはならぬ。
 

 だが、そう割り切れぬものなのが人の道というものではあるまいか!うおぉ、100分de名著とか出演したい!てか、もっとストレートに言えば、一度くらい哲学者としてアゲアゲしてみたいのである!……これってやっぱ、浅ましいのかな?
 

 「……まぁ、フツーに考えてそうなんじゃないですか。」
 

 だよね。いやでも、僕は少なくとも正直ではあるはずだ。正直だからどうっていうんでもないが、しかしだよ……。
 

 いやもう、どうしようもないよね。僕も、四六時中こんなことばっかり考えてるわけではないんよ。いやゴメンうそ、わりとそんなことばっかり考えてる気もする。いつもこんなことばっか言っててごめんね……。
 
 
 
 クリスマスイブ 聖書 地には平和 ルカによる福音書 100分de名著 ライトアップ 年末年始 塾
 
 

 いやでも、本当はそういうこと以外にも大切なことがあるっていうのも、わかってるつもりではあるんよ。マンションの合間に見える、あのクリスマスのライトアップきれいだな〜とか、この子はもう少し英単語をちゃんと覚えこませねばならんとか、そういうことは無数に存在するように思われる。
 

 「この世を本当によくしたいと思うなら、とにかく、あなたの隣人を深く愛すること。」いや、それはそうなんよ。地には平和なんよ。僕もそれはよくわかってるから、だから100分de名著とか何とかなんないんすかとか思ってしまうのは、やはりNGなのであろうか。
 

 いやていうかさ、ほんとは人生もっと愛にあふれてるなら、多分、ビッグになりたいとかうおぉカリスマになってやるぜよとか、そういう馬鹿なことは言わなくなる気もするのね。てことは僕はやはり、いわゆる寂しい人間の一人ということになるのであろうか。
 

 寂しい。やはり自分のことを振り返ってみても、一定程度以上の度合いで寂しいことは確かである。誰か、クリスマスなのに寂しいと思ってる人がいたら、少なくともこの世には一人以上、他にも寂しい思いをしている人がなくはないということを思い出してほしいのである。年末年始とか、マジで塾で勉強を教える以外の予定が入ってないんよ。ほんとだよ……。
 
 
 
 
 
 
[みなさんも、よいクリスマスをお過ごしください。]