イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

2021-11-04から1日間の記事一覧

「本来性から時間性へ」:『存在と時間』におけるキリスト教哲学の痕跡

実存の本来性についての分析を進めてゆく中で、私たちが読解に取り組んでいるこの本のタイトル『存在と時間』が、なぜ「時間」の語を含むのかも明らかになってくる。私たちは、この点についても先の見通しをつけておくことにしよう。 論点: 『存在と時間』…