イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

2022-06-30から1日間の記事一覧

叱責する良心、あるいは、「重荷」から解放されるという可能性:アウグスティヌス『告白』の場面を通して考える

ハイデッガーの言う「負い目ある存在」を直観的に理解するために、今回は一つの具体的なケースを見てみることにしたい。アウグスティヌスの『告白』第八巻第七章における次のような場面を元に考えてみることにしよう。 「さて、わたしはこの世の希望を捨てて…