イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

2022-07-28から1日間の記事一覧

「女優の軽やかさは、どこから来るのか?」:「危機」におけるキルケゴールの言葉から考える

「被投性の重み=生きることの重荷」をめぐる問題圏について考えるにあたっては、「実存」の語を現在用いられているような意味ではじめて使用した先人の言葉を参照しておくこととしたい。セーレン・キルケゴールが1848年に発表した「危機」(正式題名「危機…