イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

ごめんよ、ピノコくん

 
 「あれ?どうしたの。」


 ピノコくん。君も知っての通り、前回の記事を書いたあと、僕はもう一度、心身ともにぶっ壊れた。やっぱり、この一ヶ月くらいのあいだ、例のアンダーグラウンドのことで頑張りすぎたんだと思う。僕はどうやら、自分で言ったことのせいで自分をドツボに落としこんでゆくタイプの人間らしい……。


 「……いま気づいたの?」


 とにかくだ。このまま続けていると、もう完全にぶっ壊れる気がするんだ。いや、今だってもう十分スウィートにぶっ壊れてるんだが、ここで吐き出しておかないと、もう再起不能なくらいにぶっ壊れる気がするんだ。


 ピノコくん、言っても仕方ないのはわかるが、どうしても言わせてくれ。僕は、生きてるのが辛いんだ。もう、苦しくて苦しくてどうしようもないんだっ!



ピノコ ショパン 子犬のワルツ ベートーヴェン アンダーグラウンド


 
 朝から布団をかぶって引きこもって、ずっとショパンを聞きつづけてたんだ。食道炎は相変わらずだし、胃の調子もなんだかおかしいし……。でも、ショパンはよかったよ。『子犬のワルツ』なんて、今朝だけで何回聞いたかわからない……。


 「……。」


 暗くてごめんよ、ピノコくん。でも、約束する。僕は最後には、このブログだけはこれでよかったって展開にしてみせるつもりだ。君は知ってるだろう、僕がこのブログをどれだけ愛しているか……。


 僕は、どうしようもない人間だ。自分でも、自分が生きてる意味すらわからないくらいに……。でも、このブログを書いてる時だけは、僕は生きている。愛しくて愛しくてしかたないんだよ。これだけが、僕の今の心の支えなんだ。


 ピノコくん、せめて写真だけは、君がいま住んでる町の、なるべくきれいなのを頼む。ここからのスローガンは、「苦しみを突きぬけて喜びへ」でゆきたい。ベートーヴェンだ……。






 

[この文章は12月の前半に書いたもので、philoは今はだいぶ調子が良くなっています。philoからは「見苦しいところをお見せして、面目ありません……!」とのことです。よろしくお願いいたします。     助手のピノコより]