いやはや、思ったよりも大事になりそうだ。僕のゴールデン・ライト・ボールの調子が、ここ数日、あまりよくなくてね。
「……は?ゴールデン・ライト・ボール?」
このブログの品位を落とすわけにもゆかぬから、あえて”Golden Right ball”と英語で表記しているのだ。”La balle d’or”とフランス語にしようかとも思ったが、それでは通じない恐れがある。ある特定の解剖学的部位をこのように呼んでいるのだと、察してほしい。
「ああ!なんだphiloさん、要するにphiloさんが言いたいのは、男の右のキンタ……。」
しっ!言葉を慎みたまえ。このままこの長ったらしい表現を用い続けるわけにはゆかぬから、とりあえず僕のGRBを、ジェームズという愛称で呼んでおくこととする。
前回「今日はどうにもテンションが上がらない」とか書いていたのも、今にして思えば実はジェームズのせいだったのかもしれない。なんというか、鈍いけれども長く続く痛みなのだ。ひどく不快というわけではないが、心地よいとはとても言えない気分だ。
「ていうか、医者に行った方がいいんじゃないですか。」
うむ、行ってきたよ。やたらイケメンで有能そうな先生に診てもらえて、そこは幸運であった。少し話してみて、ジェームズを安心して任せられるのはこの人以外にないと確信させられたよ。それにしても、泌尿器科のクリニックなんて行くことになるとは、つい数日前には予想だにしていなかったものだ。
超音波エコーを取って診察してもらったところ、イケメンのS先生は僕の鼠蹊部周辺、ちょうどジェームズのところに異常を発見した。「これはだいぶ、中の炎症がひどいね」とS先生。「尿管結石か、セーノー炎かなぁ」という先生の言葉に、僕は一瞬、息を飲んだ。
結石って、めちゃんこ痛いって聞いたことがある。まさか、僕はこれからその試練をくぐらねばならないのだろうかと思って、「先生、それってめっちゃ痛いやつですか」とビビりまくりながら聞いたところ、「そんなでもないよ」と先生は答えた。詳しく聞く時間はなかったのでそのまま採血と尿検査をして、薬(錠剤の抗生物質)をもらって仕事先へ急いだが、今後、痛みがどうなるのかは今なお不明である。
この記事を書いてる現在において、明日はCTスキャンを受けることになっている。とりあえず、今はジェームズのことで頭が一杯だ。医学の大切さを身に染みて実感したことは収穫であったが、心配でならぬ。命に別条はないと言われたことを唯一の慰めにしつつ、ジェームズの一日も早い回復を願うばかりである……。