イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

求道者の人たち

 
 福音の核心についてさらに掘り下げる前に、最近気になっていることについて考えておきたい。
 

 問題提起:
 求道者なる人々は、いつの時代にも存在するのではないか。
 

 求道者というとちょっと大げさな感じもするけど、要するに人生の意味を真剣に求めている人、ということである。
 

 この間、恵比寿のハーベストタイムに行って、聖書の学びに参加してきたのである。そこで僕は、ハーベストの中川健一先生と少しだけお話しさせていただいたのである。
 

 中川先生は、僕がとても尊敬している伝道者の一人である。何と言っても、YouTubeで福音を伝えるというのは先駆的である。神学的には中川先生とはちがう立場を取る人もいるとは思うけど(この点、福音は同じでも、キリスト者ごとにそれぞれの信仰があるということを頭に入れておくことも必要かもしれない)、ちょっと恐そうににみえて気さくで快活な人柄も含めて、信仰の大先輩であることは間違いないのである。
 

 その中川先生に、礼拝後、思いきって声をかけさせていただいたのである。先生、今日のお話、ありがとうございました。僕は、哲学を学んでいたらキリストに出会ったんです。伝道これからがんばります、と。
 
 
 
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 すると、中川先生は次のように言ってくださったのである。
 

 「祈るといいよ。真理を求めている求道者に出会えるように、真剣に祈るといいと思う。」
 

 僕自身は、キリストこそが真理だと信じているし、その点はもう揺るがないと思う。でも、なかなかどう言ったらいいかは難しいんだけど、世の中に色んな真理を追い求めている人がいるということは本当に貴重なことなのではないかと、最近思うのである。
 

 僕も今までそういう求道者の人たちと、わりと出会ってきた。社会を変えようとしてる人たちとか、人生をかけてひたすらヘーゲル哲学を学んでる人とか、色々いた。片隅族で、クセの強い人たちではあったけど(これは、僕自身もまさにそうである)、なんか不思議とあたたかい雰囲気みたいなものは、彼らに共通していた気がするのである。
 

 中川先生から勇気をもらったので、僕もこれから地味にがんばり続けてみる予定である。実はこの間、いずれ洗礼を受ける予定の女の子と話をする機会があって、最近の彼女が感じている喜びを僕まで分けてもらったような気がしたのである。求道者の人生の上に、神さまの恵みが豊かに注がれんことを……!