生きることと死ぬことを超えて、芸術家は思考する   ー岡本太郎『明日の神話』をめぐって

これまで見てきた作品のうちでは、死の欲動とでも呼ぶしかないようなものの存在が人間のうちで働いていることが示されていたように思います。死の欲動、あるいはタナトスは、私たちのふだんの生活のなかではその存在さえもが慎重に隠されていますが、映画や音楽、文学などといった芸術のうちではふたたび表の世界に現れで…