イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

2022-03-10から1日間の記事一覧

ソクラテスの「最も固有な存在可能」は、同胞たちに対しても差し向けられている:『弁明』における、「馬とあぶ」の喩えを通して考える

ソクラテスの言葉を通して、哲学する人間の実存のあり方について、もう少し掘り下げてみることにしよう。プラトンの『ソクラテスの弁明』において、彼はこう言っている。 「どうか騒がないでいてください、アテーナイ人諸君。どうぞ、わたしが諸君にお願いし…