イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

哲学のアンダーグラウンド

アンダーグラウンドについての探求のおわりに

前回までで書きたかったことはすでに書き終えたので、今日はお休みの意味もかねて、短く記事を閉じることにします。出演してくれたジェイコブさん、ゆたさん、Tさん、そしてピノコくん、今回はありがとうございました! LES DEMERLE / UNDERGROUND シリーズ…

「それで、結局?」

「それで結局、philoは世に知られたいの、知られたくないの?」 そりゃTさん、本音を言えば、いつかは知られたいですよ!でも、だんだんわかってきましたが、これは本当に雲をつかむような話です。遠くに見えてる蜃気楼を、砂漠で一生追いかけて終わるよう…

どうしても伝えたいこと

三浦綾子さんのエピソードを聞いたことが一つのきっかけとなって、数日のあいだ考えつづけてみましたが、やはり、このあたりでもう一度決意を固めておく必要がありそうです。 書いたものを他の人に読んでもらいたいと思うからには、どうしても伝えたいことが…

最後の三浦綾子さん

日々は流れてゆきますが、時おり、自分の人生の道について考えこませるような出来事も起こります。先月末には、作家の三浦綾子さんと生前に親交のあったS先生と、たまたま少しお話させていただく機会がありました。 S先生は、三浦綾子さんの後半生には、彼女…

サブウェイでいつまでも

もともとは、アンダーグラウンドで活動しながらどうやって世の中に哲学のメッセージを発信してゆくかという問いのもとにはじめたのですが、前回の記事を書いたあと、どうもよくわからなくなってしまったような気もします。 いちばん大切なのは、まぎれもなく…

命を求めつづけていたら

さて、哲学者がもしも名誉と金銭から身を引き離すことができたとした場合、その後にかれが目を真っ赤にして追い求めるものは何かといえば、それはリアルそのものとでも呼びうるものに他なりません。 リアルというこの語のうちには、実はとてつもなく深いもの…

名誉と金銭、サタンとの対決

ところで、哲学者ならば、アンダーグラウンドからの一点突破をめざすといっても、この世に認められること、売れることを第一目標に据えるわけにはゆきません。 バビロンの誘惑については、すでに前回のシリーズにおいても取り扱いましたが、アンダーグラウン…

「究極の一発逆転」

ところで、先日、このブログを通して知り合ったゆたさん(id:SHADE)とカフェで話していた時に、次のように言われました。 「philoさん。哲学者なら、生きている時はダメでも、死んでから評価されるという道もあるんじゃないですか……?」 確かに、これは哲学…

哲学業界は意外に狭い?

困難ばかり挙げていてもへこむだけなので、ここで、アンダーグラウンドで踏んばりつづける上で見過ごすことのできないポイントに注目しておくことにしましょう。それは、「哲学業界は意外に狭い」という事情にほかなりません。 10年間以上にわたって大学や出…

ラーメン屋さんと孟子の教え

ところで、哲学のアンダーグラウンドなるものについて話をしていた時に、年上の哲学徒の友人であるジェイコブさんから、次のように言われました。 「でもね、philoさん。あなたの話を聞いていたら、昔、好きだった新宿のラーメン屋さんのことを思い出しちゃ…

ピノコくんからの、手痛い一言

今回の探求をはじめるきっかけになったのは、このブログをいつも手伝ってくれている助手のピノコくんからの、次のような一言でした。 「あなたが何を主張したとしても、哲学の世界ではまともに受けとってもらえないよ。あなたは、大学院をやめただけの単なる…