イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

最後まで死にきって

今年も終わりですが、気分の移り変わりは激しいものがあります。躁鬱の気があるのではないかという気もします。眼のほうも少しよくなっては来ましたが、相変わらず治らず、先行きはまったく見えません。 僕はもう、この世でどうやって生きてゆこうかというこ…

クリスチャンになりました

前回は、さすがに内容が暗くなりすぎた気もします……。眼がなかなかよくならないなどの事情もあるのですが、もう少しくらいは前向きになってもいいかもしれません。今日は、2週間ほど前にあった明るい出来事(?)について簡潔に書いておくことにします。 実…

この世にはあまり期待すぎずに

あらためて思いましたが、どうやら、僕の人生は少なくともいったんは終わったと考えたほうがよさそうです。このあいだから、未来が見えたと思ったらまた見えなくなり、頑張ろうと思ったらまた挫かれるということの連続です。今は、この世にはあまり期待を持…

あいかわらず真夜中

相変わらず、夜中にこの文章を書いています。身の回りの状態は、二日前からあまり変わっていません。聖書を読みつづけながら、アルバイトのかたわら、さまざまな人たちと会って話すという日々です。 ただ、自分がやりたいことに従って生きてゆくという意志が…

真夜中に何をするでもなく

精神の状態が、ふたたび落ちついてきました。それと同時に、何を書いていいのかがわからなくなりました。この文章を書いている今は火曜日の真夜中ですが、キーボードを打っている音以外には、何の物音もしません。とても静かです。 ここ1ヶ月くらいのあいだ…

誰かが、わたしの知らないところで

ここのところ、自分自身の人生について書きつづけてきたので、今日は、他の人たちのことについて少し考えてみることにします。 わたしは、わたしが主人公である世界を生きています。わたしにとっては、他のすべての人間は脇役にすぎません。そのため、他の人…

死を超えて残るもの

気がつけば、今年もそろそろ終わりです。せっかくの機会なので、年が終わらないうちに、自分にとって大切なことをいったん書けるだけ書いてしまうことにします。 僕は3年前から、自分がいつか死ぬということが、恐くて恐くてたまらなくなりました。もともと…

ただ一つの望み

またしても、当初の予定から外れてしまいそうです。本当は、今回は自分のためにも底抜けに明るい記事にしようと思い、ピノコくんともその方向で話していたのですが、眼の調子があまりよくないので、なかなかそういう気分になれませんでした。というよりも、…

確かに、幸福があった

もともと、書こうと思っていた別のトピックがあったのですが、今夜は思わぬことがあったので、そのことを書きつけておくことにします。この記事は、明日の朝にアップする予定です。 今日の夜、アルバイトで高校一年生の子に『伊勢物語』の「東下り」の部分を…

しばらく悩みつづけるしかないかもしれない

ここ二回はいつもの通りにブログを続けようとしてみましたが、さまざまな問題が積み重なっているので、しばらくのあいだはムリかもしれません……。とりあえず、今日のところはこの辺りにしておくことにします。 上の写真は、一人で夜を散歩していたときのもの…

カレーの天国をめざして

Lonnie Liston Smith & The Cosmic Echoes /Sunset 最初に、前回の記事で書いた、行きつけのネパール料理店の雰囲気を体現しているように思われる音楽を貼っておくことにします。リラックスしたい時にはおすすめの曲なのですが、明らかに僕が書いている文章…

仕事のあとのカレー屋さん

僕は週4回、個別指導のアルバイトをしています。個人経営の小さな塾なので、小学生から高校生までの子どもたちの勉強を見ながら、彼らと気兼ねなく話せるのがいいところです。けれども、今回の記事の本題はそこではありません!この塾についてはまたいずれ…

すべてのことが新しく

今回の件については、書きたいことはすでに、ほぼすべて書き終えました。このシリーズの締めくくりとして、あと一つだけエピソードを書いておくことにしたいと思います。 「安心したまえ。君の眼には、とくに問題はない!」二週間ほどまえ、Dr.Yのところに、…

生きたい、どうしても

書くことに、だいぶブレが生まれてきています……。一度はすべてのことが落ちついたように思えたので、今回はゆったりとした気持ちで静かに書こうと思っていたのですが、ここ数日のところ、身体上・精神上・社会上の悩みがふたたびマックスに高まっているので…

神の存在について

ここまで来たら、救いについて、もう少し書いておくことにします。くり返しになってしまいますが、僕とは異なった意見を持っている方は多いと思いますので、「これこそが真理だ!」というのではなく、何かの参考になればということで考えてみます。 死ぬこと…

死ぬことと救いの可能性

苦しみと絶望と死について、もう少し分析を加えておこうと思っていましたが、細かく書いているとキリがありません!そうしたことについては、いずれまた別の機会に考えなおすことにして、今回の記事では、僕が絶望からどうやって立ち直ったのかについて書い…

ニーチェに問いかける

今回の機会を利用して、最近の自分の状況を踏まえつつ、デカルトだけではなく、ニーチェにも哲学上の疑問を投げかけておくことにします。紙面の都合上、大まかな構図を描くだけになってしまいますが、ご了承ください。 19世紀ドイツの哲学者であるフリードリ…

デカルトへの疑問

すでに、精神的にも肉体的にも、だいぶ回復しつつあります!今回は、以前の記事で考えたデカルトの「高邁の心」について、今の地点から考えなおしてみることにします。 すでに一度論じましたが、デカルトは『情念論』のなかで、高邁の心のことを道徳の鍵であ…

ただ生きている

太宰治『人間失格』の終わりには、次のような文章があります。 「いまは自分には、幸福も不幸もありません。 ただ、一さいは過ぎて行きます。」 僕にはこれまで、太宰治の作品が深く心に染みたことはあまりありませんでしたが、さきの一週間を通して、太宰が…

やめたいけれどやめられない

食べること、音楽、眠ること。このブログではここのところ、リフレッシュの手段を追いもとめてきました。まだまだリストを続けることもできそうですが、そろそろ、僕自身にとっての本題に入らなければならないようです。 やはり、自分をごまかそうとしても、…

存在しないことの幸福

おいしいものを食べることと、さりげない音楽を聴くこと。どちらも、リフレッシュの手段としては理想的なものです。けれども、私たちを生みだした母なる自然は、こうしたやり方をはるかに超える、究極のリフレッシュ・メソッドをすべての人に与えてくれてい…

さりげない音楽

確かに、食べることは気分転換にはもってこいであるといえますが、有限な肉体をもっている私たち人間は、四六時中食べているわけにもゆきません……。そんなことをしていれば、またたくまにスーパーメタボリックボディーになってしまいます!もう少し、生活の…

おお、マスカルポーネはちみつパン

僕が、自分でも困ったものだと思っている性格の一つとして、「一つのことに夢中になりすぎると、歯止めがきかない」というものがあります。フランスの哲学者であるベルグソンは、考えすぎるあまりに、勉強のしすぎで過労で倒れたことがあるそうですが、こう…

働くことはすばらしい   ー「日本ホワイト化プロジェクト」立ち上げのおわりに

カフェでの会話のなかでいちばん印象に残ったのは、Nさんの次のような言葉でした。 「とてもきついけれども、今の仕事にはとても大きいやりがいを感じています。耐震関係の仕事は、ずっと自分でやってみたいと思っていたものだったから。これから資格も取っ…

2015年の私たちが立っている地点   ー対話のエートスと、この国の新たなモデル

私たちは前回、日本のホワイト化を進めてゆくために、言論が進んでゆきうる二つの方向性を検討してみました。グローバリゼーション、正規雇用と非正規雇用、働くことについての世代間の認識の違いなど、日本人が働く環境については、考えなければならないフ…

「日本ホワイト化」の二本の柱   ー働くことの未来形にむけて

「もっとゆったりと仕事をしたい!」自由な言論の活動によって、日本のホワイト化は進んでゆくはずです。それでは、具体的に言って、このプロセスをどのように進めてゆけるのでしょうか?今回の記事では、二つの方向性を考えてみることにします。 ① 「私たち…

自由な言論が、日本のホワイト化を進める!   ーゆったりと働ける国をめざして

前回の記事で見たように、私たち日本人が働きすぎてしまう最も大きな理由の一つは、「とにかく、死にものぐるいで働かなければならない!」という空気がこの国のいたるところに存在しているからであるように思います。空気というものはなかなか数量的なデー…

「私たちは、働きすぎている」   ーこの国の「空気」について考える

虎の門ヒルズの中にあるカフェで、まりおさんとNさんと僕の三人は、数時間をかけて日本人の働く環境について話し合いました。議論の取っかかりとなる出発点については、三人とも、ほとんど異論なしに合意しました。それは、「私たち日本人は、働きすぎている…

日本ホワイト化プロジェクト@虎の門ヒルズ

インターネット上で知り合った方と実際にはじめて会うというのは、とてもドキドキする体験です。10月のある土曜日の午後、僕は都心のまんなか、虎ノ門ヒルズの入口で、ある人と待ち合わせをしていました。 こちらが電話をかけてからほどなく、一人の男性が…

魂のはてしない鍛錬   ー眼医者さんについてのエピソードのおわりに

今回のことを通してあらためて思い知らされたのは、僕はこれから、精神的にもっと強くならなければならないということでした。シリーズの終わりに、反省の念をこめつつ、この点について考えなおしてみることにします。 眼の健康のことは自分の自由にはなりま…