イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

少しずつ、少しずつ

 
 今日は、ここ数ヶ月の挫折をとおして学んだことがあるので、そのことについて書くことにします。それは、「人生は、ゆっくりとしか進まない」ということです。
 
 
 僕はこれまでの人生を、いわば自分の頭の中だけで過ごしてきました。哲学や芸術の世界は、なんの制限もないままに、自由に心を羽ばたかせることのできる世界です。
 
 
 それに加えて、僕は一つのことにのめりこむと、ほとんど24時間のあいだそのことしか考えることができなくなってしまうので、いったん熱中すると、全力でそこに突っ込んでしまいます。たとえば、去年の7月から8月にかけては、一日中、日本国憲法のことしか考えていませんでした!
 
 
 こうした性格は必ずしも悪いところばかりではないと思うのですが、ここのところ、自分の人生について思い詰めすぎてしまいました。毎日のように「ああ、僕の人生は終わりだ!」と悩んでいたせいで、僕はいったん、矢吹丈のように真っ白に燃え尽きました。心は完全に死にきって、気がついてみると、いつの間にかクリスチャンになっていました……。
 
 
 
クリスチャン 日本国憲法 人生 哲学 芸術 矢吹丈
 
 
 
 クリスチャンになったのは、自分にとってはよい出来事でしたが、このまま全速力で生きていると、精神的にも物理的にもぶっ倒れてしまいかねません!「人生は、ゆっくりとしか進まない。」しばらくは、この事実を受け入れることに努めようと思います。