論点:
他者には自分が自分自身に対して望んでいるものではなく、その他者が望んでいるものをこそ与えなければならない。
この点、贈り物をするという経験は非常に教育的である。
前回にも書いたように、自分がSWのソフビ人形をいくら好きでたまらないからといって、恋人にそれを贈ってもしょうがないわけである。ところが、世の中にはこのような、「SW好きではない人にSWグッズを贈る」といった類の行為で満ちあふれているのではなかろうか。
SWが好きな側としては、もうこんなに最高すぎてすばらしいものを広めたり贈ったりして、もう悪いことなんてあるわけがないと思っているわけである。ところが、世の中にはSWファンもいればディズニーファンもいるし、そのどちらにも興味がない人もいる。
筆者はこないだハリポタ好きの子を前にして、こともあろうに「いやーハリポタも悪くないけど、SWとは勝負にならんよねうほほ」と持ちかけてしまい、その子から非常に攻撃的な「は?」という返答を突き返されて、マジかよ、地雷踏んじまったとヒヤヒヤさせられた。今から思えば、ハリポタファンの女の子たちの作品への愛は深いという事実に気づかなかったがゆえの愚かな過ちであった。
悲しいことに、人類のすべてがSWのファンというわけでは全然ないのである。こんなに最高なものをなぜ、人生半分以上損してるようおぉんと叫びたくなる気持ちを抑えられそうにないが、逆に「『〜シリーズ』だけは絶対に見てください」と誰かから言われたとしても、申し訳ないが、実際に見るかどうかは心もとないと言わざるをえぬ……。
いやしかし、哲学の道を進んでいる君よ、君にはやはり、SWシリーズを勧めたい。SWは真理だ。僕はこんなに最高なものがあるのになぜ熱狂せずにいられるのか、本当に理解できないんだ……。
だが、僕もとある機会にスクリーンで刀剣乱舞の2.5次元ミュージカルを見せられた時は、マジで乗っかれなかった。つまんないとか言ったらブッ殺されそうな雰囲気だったからその場は適当にごまかして乗り切ったけど、いや、あれは正直きつかったのである(そもそも、男性が2.5を見るという状況に無理があったような気もするが)。刀剣女子を敵に回したら二度と日の目を見られなくなるかもしれないゆえ、つまんないとかそういうことを言うつもりはなく、ただ僕的には超絶大ヒットではなかったという事実を記すにとどめておくこととする。
何が言いたいのかよくわからなくなってきたが、今回の記事で言いたかったことは要するに、この世には色んなものを好きな人がいますねということに尽きるのである。論点の展開は以下次回ということにしつつ、しかしジャニーズとかハリポタとかは下手にディスると場合によっては命のやり取りにまで発展しかねないので、僕もやはり口は災いの元という格言をしっかりと心に刻みつけておく必要がありそうである。ぶるぶる。