イデアの昼と夜

東京大学で哲学を学んだのち、ブログを書いています。

ウェンディ、君は残酷だ

しくしく。昨日の晩から、胃腸の調子がよくないのである……。 「……大丈夫ですか?」 多分、大したことないんだとは思うんだけどさ。こんなこと言われてもうっとうしいだけだろうけど、僕は、ものすんごい不安症なのである。ひょっとしたら死の病に侵されてる…

若き日の過ちよ

自分の弱さをあらためて確認した上で、もう一度、最初の問題に戻っておくことにしたい。 「筆者は信仰者として、キリストについてどのように書いてゆくべきか。」 くり返しになってしまうが、これは本当にまだ全然わからないのである。ひとつ言えるのは、人…

アブラハム問題の瞥見

アブラハム問題(『創世記』22章)について、さらに考えておくことにしたい。 アブラハム問題の与件: 聖書によれば、神はアブラハムに、たった一人の息子であるイサクを焼き尽くす捧げものとして捧げるように命じた。 これは、ヤバすぎるのである。人間を焼…

「ここが、モリヤ山なのか……?」

話の流れ的に、この際、信仰の問題についても久しぶりに考えておきたいのである。 「……はぁ。」 いやこれね、実はもうずっとこのブログに関して考えてる問題なのである。つまりね、突然そんなこと言われても困るとは思うんだが、僕はキリストを信じる哲学者…

痛みの問題と哲学の限界

ううう、なんか、目の調子がよくない気がする……。 「……目が痛いんですか?」 うん。もともと、ここ数年あんまり調子がよくないのではあるが、ここ数日はマルクス・ガブリエルの本が気になったりで、少し使いすぎたのかもしれない。目って使ってないつもりで…

おお女よ、汝の名は塩分

昨日は、コンビニでラーメンを買って食べてしまったのである! 「……それがどうかしたんですか?」 カップラーメンじゃなくて、レンジでチンする式のラーメンだったのである。セブンイレブンの売り場の麺類コーナーの中に、なんと事もあろうに、家系のラーメ…

夕ごはんを一緒に

せっかくだから、お泊まり会の体験が提起している問題について、もう少し考えてみることにしたい。 「現代の人間に欠けているのは、共同性という契機なのではないか。」 たとえば、ご飯を一緒に食べるというのは、食事という行為を〈共〉に向けて開くことで…

お泊まり会の感想

昨日は、ジェームズのことを忘れるくらい楽しかったのである!天に感謝である! 「……何があったんですか?」 昨日は、10人くらいでお泊まり会だったんだよねーニコニコ。みんなでチキンカツを食べたり、夜中まで話し込んだりですばらしかったのである。お泊…

「アパテイア」と「もののあわれ」

しつこくてごめん。ちょっとだけでいいから、僕の話を聞いてはもらえまいか。 「……また、ジェームズですか?」 うん。なんか、あれからジェームズのあたりがまだ痛んでる気がして、心配が全然消えないのである。これはもはや、呪いみたいなものである。 哲学…

ここ数日で考えたこと

「……その後の具合はどうですか?」 まだ万全ではないが、まあまあと言ったところだろうか。それより、僕は今回のことであらためて考えさせられたのである。 CTスキャンを撮ってもらった日は、めちゃくちゃ不安であった。でも、考えてみれば、僕なんかより重…

ジェームズのその後

いやいや、九死に一生を得たのである!天に感謝である! 「……CTスキャン、行ってきたんですか?」 うん。S先生のクリニックとは別の施設でCTを撮った後、本当は五日後に診察のはずだったんだけど、GRBのジェームズ(前回の記事参照)のことで死の病の恐怖に…

ジェームズの調子が悪い

いやはや、思ったよりも大事になりそうだ。僕のゴールデン・ライト・ボールの調子が、ここ数日、あまりよくなくてね。 「……は?ゴールデン・ライト・ボール?」 このブログの品位を落とすわけにもゆかぬから、あえて”Golden Right ball”と英語で表記している…

ローテンションの過ごし方

今朝は何を書いていいか、わからないのである。 「……はぁ。」 もともとは哲学者としてこれからも勝負してゆくのだとか、そういうアグレッシブなことを書こうとしてたけど、なんかそういうテンションでもないのである。静かな朝だ。このままずっとボーッとし…

敗北の美学

哲学の未来について、引き続き考えてみたい。哲学の営みは、次の二つの時期をかわるがわる通過するように思われる。 1. 哲学が栄える時期。 2. 哲学が衰える時期。 この二つの時期が存在することについては、どうだろうか。それとも、1の時期しかなくて、常…

哲学女子と哲学の未来

前回は取り乱してしまい、申し訳ない。あのあと一晩泣き明かしたから、もう大丈夫だ。哲学女子の二類型の二番目に移ることとしたい。 2. 本物の哲学女子。 僕は彼女たちと接するたびに、ある種の尊敬の入り混じった驚嘆の念に打たれずにはいられない。彼女た…

「本当にもう気にしてないんです」

しかしここ数日、僕は考えたのである。カスミちゃんのことはとりあえずエポケー(判断停止)するとして、哲学女子たちは、次の二つのタイプに分かれるのではなかろうか。 1. ファッション哲学女子。 2. 本物の哲学女子。 1のファッション哲学女子たちは、若…

ただ上野に行くだけだ

「philoさん、今度プラトンの読書会やりません?やっぱり、プラトンとかアリストテレスとか、その辺りをしっかり押さえておかなきゃダメかなーって思って……☆」 俺もいずれプラトンは改めてしっかり研究せねばと思っていたから、読書会をするのにはやぶさかで…

孔子先生とカスミちゃん

先生ということでいえば、孔子先生こそは先生の中の先生であると言わざるをえないのではないか。 「私は、朝に道を聞くならば、夕方には死んでも構わない。」(孔子) この、執念にも近い道への熱情こそ、われわれ哲学者に必要なものではなかろうか。そして…

ある先達の言葉

ピアノの川村先生(彼女が信仰者であることを意識したのは、最近になってからだ)には高校のころ、たくさん話をしてもらった。今から思えば、人とちゃんとじっくり話させてもらったのって、それが初めてだったような気がする。 時間が経つにつれて、あの時は…

ピアノの先生のこと

それにしても、先生という言葉のうちには何か、独特な意味の深みがあるような気がしてならないのである。 夏目漱石の『こころ』に出てくる「先生」は、何の先生かはわからないけど、とにかく先生と呼ばれている。自分にとって大切な先生であればあるほど、何…

「その道は、険しく長い……。」

尊敬という本来の主題に、戻ることにする。 「尊敬すべき人間とは、どのような人か。」 どうやったら尊敬されるか、という問いを考えるより先に、こっちを考えておくべきだったような気もする。さて、この問いに対する答えとは、どのようなものであろうか。 …

恐竜を見た感想

先週の木曜日に、ひょんなことから『ジュラシック・ワールド』の最新作を見てきたのである。久しぶりにテンション上がった! 「……はぁ。」 ふだん全然映画とか見ないんだけど、三年前にも見たし、『ジュラシック・パーク』シリーズには縁があるのかもしれな…

迷走する独白

ちょっとだけ自慢してもいい?基本的にしょっぱいことしか起こってないここ数年とはいえ、少しはいいこともあったんだよねーうふふ。 「……はぁ。」 あのね、三年前にこのブログでモクブン・コーイチローさんの本の書評を書いたんだけど、その時モクブンさん…

尊敬について

尊敬という行為は現代にはあまり見られなくなってきてるけど(このことには、恐らく深い理由がある)、ツイッターでのbotの存在は数少ない例の一つかもしれない。 botは、過去のすごい人々の発言とか文章をつぶやき続ける。大抵これはすでにこの世を去った人…

「誰が真理を語るのか」

ここ数日、久しぶりに『老子』にはまってるんだよねー。 「……はぁ。」 昔は『荘子』の方がすごいんじゃないかと思ってたけど、『老子』もめちゃくちゃ奥深いのだ。なんかもう、奥深いという一語に尽きる。そういうのって、なんか憧れるのである。この人って…

歌う生活

なんかまとまらなくなってきたけど、もう一度本題に戻る。 「考え続けることは、生きることのうちで本当に大切なことである。」(二回目) 色々あるけど、やっぱり哲学って究極これなんじゃないかと思うのだ。何を考えるかというよりは、むしろ考えることそ…

片隅で考える

しかし、先人たちから学んだり感動を受け取ったりしたものとして、何か伝えたいことが自分にもあるだろうか。いろいろ思い巡らしてみるけど、とりあえず、次のことがまず思い浮かんだ。 「考え続けることは、生きることのうちで本当に大切なことである。」 …

読むことがすべてだった

「いま私が書いているのは、かつて、私自身が……。」 そうなのだ。いま僕が書かずにはいられないのは、かつて、僕自身が他の人々の言葉に衝撃を受けたからなのだ。 試しに、名前を少しだけ挙げてみる。サミュエル・ベケット。ヘンリー・ミラー。ヴァージニア…

屍を越えてゆけ

書かれたものは、どう読まれるかわからない(郵便的不安)。しかし、書くということは、その不確定性を突き抜けようとする試みでもあるのではなかろうか。たとえば、ドゥルーズの書いた次のような言葉を通して考えてみる。 「私たちは、自分の時代と恥ずべき…

エクリチュールという語について

「原理的に排除することのできない、ある郵便的不安……。」 たとえば、エクリチュールという単語である。これはフランス語で「書き物」という意味で、日本語で書き物って言葉はあんまり使わないから、このブログでときどき使っている。 ただ、ここには哲学の…